このGW中に出会った春のきのこ達のうち4種を紹介させていただきます。
<鏡山公園>
① コガネカレバタケ(工藤新称)?
傘径約3cm、傘・ヒダともにレモン色で、上生、密。北陸のきのこ図鑑に掲載されている特徴と一致します。
② ムラサキフウセンタケ
黒に近い紫色で、なかなか見つけにくいですが、いつものポイントにこの時期発生していました。
<鷹ノ巣山>
③ ビンタケ
水没した材上にも発生しており、水流を使って胞子を運ぶ唯一のきのこなのでしょうか?
水流にも負けずに成長するため頭部は球形に、柄は強靭になったのではと個人的見解。
④ シャグマアミガサタケ
樅の樹下で何本か発生しているのを初めて見ました。表面の白い粉は樅の花粉のようです。
前回は中央森林公園でも見かけ、今年はシャグマアミガサタケの当たり年のようです。
(Y.H)
コガネカレバタケ?
ムラサキフウセンタケ
ビンタケ
シャグマアミガサタケ
<コメント>
1コガネカレバタケ?ですが、この色ですとモリノカレバタケでいいのではないかと思います。コガネカレバタケは鮮やかな黄色が目立ちます。典型的なモリノカレバタケは原色日本新菌類図鑑を見てください。北陸のきのこのモリノカレバタケは少し茶色味が強くて別種に見えます。(Y.K)
<コメント2>
カンムリタケやミズベノニセズキンタケ他、多くの種が似たような環境に発生しますから「唯一のきのこ」ではありません。また、水上では空気の流れに乗せて胞子を放出し、風に乗った胞子は、かなり遠くまで飛んでいると思われます。
添付画像はピンタケの胞子です。
明視野では判り難いのですが、暗視野で観察すると隔壁が沢山有り、冬虫夏草などに良く見られる、二次胞子に分裂するタイプの胞子であることが判ります。
胞子を空気中に放出している動画も撮ったのですが、ファイルが大きすぎてUP出来ませんでした。
しかし胞子の長さ約0.2mmですから、ちょっと倍率の高いルーペが有れば、透明な糸のような胞子の放出が観察できます。(T.I)
<コメント3>
いつもお世話になっております。
詳細にご説明いただきありがとうございます。
胞子は、糸状でいかにも風にのって運ばれる形状ですね。
今度見かけたときには、じっくりルーペで観察してみたいと思います。
たしかにカンムリタケやミズベノニセズキンタケは同様の水辺に発生しているのを見かけますが、ビンタケのように子嚢盤まで水没した状態で発生しているのを見たことがありません。
何かビンタケならではの生き残り戦略があるようなところに惹かれて激写してしまいました。(Y.H)
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